林業クラブメンバーの作品を展示
         豊田市森林会館で「あかり・草木染展」を開催中(’02-10)
豊田市北東部の山あいにある豊田市森林会館(東広瀬町)で、企画展「あかり・草木染展―くらしの中の用と美―」が開催されています。

同展は、31日までの平日は午前9時〜午後5時、土曜日は正午まで。日曜日・祝日は休館で入場は無料です。1999年(平成11年)から始まり今年で4回目の開催となります。過去3回は7月に開催していましたが、今年(2002年)は秋の醸し出す自然とそれに調和した暮らしを演出しようと、10月に開催することにしました。

同展は、豊田市森林組合(組合員数:2,387人)の組合員で、山間部の小学校区ごとに構成する豊田市林業クラブ連絡協議会(団体数:11/総クラブ員数:172人)の婦人部の15人が製作した手すき和紙を使った屏風や、同部15人が製作した草木染のスカーフやブラウスなど、そのほか、1995年(平成7年)に同会館で草木染講座を受けたことをきっかけに組織され、現在も活動をしている自主グループ「ロッグウッド」(美里/会員数:11人)のメンバーが製作した草木染の作品など約80点を展示しています。

同婦人部のメンバーは同会館で、96年(平成8年)から草木染を、97年(平成9年)から和紙の紙すきを、いずれも年6回程度講師を招いて行っています。

和紙は、コウゾを用いてすき、雰囲気づくりのための質感を表現するために、竹・ヒノキ・杉などの繊維部分をその中にすき込んだりして、趣向を凝らしたものばかり。中でも今回は竹を多く使用し、竹の繊維を細かくちぎったりミキサーで砕いたりして様々な表情のある和紙に仕上がりました。

展示されている屏風は、すいた和紙を木の枠の両面に貼り付けたもので、大きさは縦約40センチメートル×横約120センチメートル。また、和紙をつるなどの自然の素材と組み合わせたり、中をくりぬいた丸太の表面に柄を刻み、その中に和紙を入れた照明もあり、素朴で落ち着いた雰囲気を醸し出し会場内を幻想的な世界へと演出しています。このほか、ヨモギ・セイタカアワダチソウ・クズなどの身近な草木のほか、柿しぶ・藍・ウコン・玉ねぎ・ケナフなどを利用した草木染め作品は、スカーフ・ブラウス・Tシャツ・ワンピース・帽子・ランチョンマット・ハンカチなどがあります。展示作品の一部は、100円〜3,500円程度で即売しています。

同組合では「森林会館では、通常は木工品(下駄や桶・竹カゴなど)や昔の林業器具(木挽きなど)などを展示しています。また、毎年2月にシイタケ菌の打ち込み講習会や、11月下旬に枝打ち・間ばつ講習会を開催していますので、ぜひご参加いただき森林にも関心をもっていただきたい。また、周囲は自然が豊かですので、もっと多くの方にお越しいただき自然と触れ合っていただきたい」と話しています。

同会館には木工作業のできる創作実習室(使用料1回/大人100円、子供50円)があり、貸出し用工具や材料(500円程度)が用意されています。