オカリナ工房
オカリナ工房完成 2003 10 31


| 十数年オカリナを作り続けてきました。試行錯誤の末ここまできました。 音・音程には絶対的な自信を持っています。CDを聴いていただければわかります。 じつは、昨年歌口をまったく新しい方法で作り上げることに成功しました。 それを教えるわけにはいきませんが、それまでの十数年の集大成をお教えいたします。 |
オカリナを作りましょう
このページでオカリナの製作法を紹介します。型なしと型から作るの二種類です。
型から作るほうは次回にいたします。
型なしで作るオカリナ制作法 
オカリナを作るには道具作りから始めます
@歌口の木のヘラを作る
A歌口を作る木の棒をつくる
B歌口をきれいにする金属性のへらを作る
C粘土切りを作る
Dドロドロ粘土を作ります。接着剤(どべ)として使用
買って用意する道具材料
1、厚さ2mmの木の板・径8mmの木の丸棒(歌口を作る)
2、切手用ピンセット(歌口をきれいにする)
小さなスプーンでもよい。化粧用爪磨き
3、太さ #30(0,28mm)の針金または釣り糸2.5号
お勧めはホンテロン2.5号(粘土切り)縦横30mmの布2枚
4、ゼム・クリップ大(粘土の内側を掘る道具)
5、粘土(種類を選べるとしたら、貫入土・美濃赤土)
6、粘土を水で溶きドロドロにしたものを入れる容器
容器は高さ100mm程で円筒形フタつき
ドロドロにした粘土は、接着剤として使用(どべ)
それを塗る筆
7、細工用カッターナイフ(歌口を作る)
カッターナイフ(オカリナ整形)
8、りんご、ジャガイモ等の皮むき器
100円ショップなどで購入(オカリナ整形)
9、、電気ドリルの刃。径3.4.6.7.8.9.10.12.15mm(指穴をあける)
10、紙やすり 120番・400番・1000番
11、A .Bを混ぜて使うエポキシボンド5分(塗装用)
エポキシボンド1分(音程微調整用)
12、合成漆塗料、色は数種類ありますが
右上の写真は透明を使用。塗料を塗る筆
13、塗料を薄めるまたは筆を洗うペイント薄め液
14、ピカール金属磨き(塗装フィニッシュ用研磨剤)
注 11・12・13・14は塗装・音調整に使用
そのほかにもいろいろ必要なものがでてきますが、
制作途中で紹介していきます。


それでは道具作りに入ります
@歌口の木のヘラを作ります。上記7、厚さ2mmの
木の板を使います。右図のようにカットします。
このままでもいいですが、8mmの方の厚さを、
1〜1.5mmに整形出来たら最高です。
120番の紙やすりで整形し、仕上げは400番
A歌口を作る木の棒をつくります。径8mmの丸棒を
使います。右図のように作ってください。カッターナイフで
整形します。整形した後で70mmにカットした方がよい

B歌口をきれいにする金属性のへらを作ります。
切手はさみ用ピンセットを2つに切り離してつくります。
切り離すのに大変苦労しますが、音作りには無くては
ならないものなので、ぜひ作ってください。
無い場合、小さなスプーンで結構です。
C粘土切りを作ります。針金または釣り糸を縦横30mmの
布2枚に結び、右図のようにします。

Dドロドロ粘土を作ります。接着剤(どべ)として使用。
買って用意する道具材料6、で紹介した容器に粘土と
水を同じくらい入れ練る。どろどろの状態にする。
それでは制作に入ります
型なしで作る制作法は、ハ長調・ト長調など決まった調のオカリナを
作るには適していません。でもなるべくハ長調に近づける様にします。
はじめにソフトボールくらいの粘土(550g)を
右の図のように整形します
(この粘土のかたまりから最後の完成品までまったく同一のものです)
Aで作った丸棒を図のように20mm差し込みます。
丸棒は図右下の白抜きの方向で差し込みます。
@でつくたヘラを5mmくらい埋め込みます。
粘土がやわらかいので手で押さえ込めば入るはずです。
丸棒とピッタリ合わせてください
水で溶いた粘土をぬります。(接着剤)
余りつけすぎないこと
粘土を埋め込む
ピッタリと密着させないと音はでません。重要な
工程のひとつです。制作して音が出なかったとき
まずここを再確認してください。
Cで作った糸で2つに分ける
布を手で握りゆっくり引きます

ゼム・クリップで、内側を掘る
図のようにゼム・クリップを伸ばして使う。

丸棒が見えてくるまで掘る
丸棒が見えてきたら丸棒をぬく

木のヘラが見えてきたら、Bで作った
金属のヘラできれいにする

ここでオカリナを合わせて、夏で2時間、冬で1日、じっと我慢の子でいる。
この粘土のやわらかさでは次の工程には進めません。粘土がどの状態のときに
どの作業をするのか、感覚をつかむには100個以上作っては失敗をくりかえさ
ないとだめでしょう。この感覚をつかむと、粘土が生き物のように自分に従って
くれます。この感覚がわからないと粘土はテコでも動きません。それから、オカリナ
を合わせてというのは貼り合わせるわけではありません。それぞれの粘土が変形
して合わなくなるのを防ぐためです。ですからここでは、僕の言うことに従ってください。
ここで急ぐと必ず失敗します。
粘土を指で押えて変形しなくなったら木のヘラをぬく。
ヘラをぬいたあと、2、で紹介した爪磨きで整える。
ヘラをぬいたあと、ヘラよりも薄い爪磨きを入れてきれいにするのです。
この作業がうまく出来れば絶対音は出ます。保障します。
この爪磨きでの作業は粘土が乾けば乾くほどやりやすくなります。

歌口を、買って用意する道具材料7、で紹介した細工用カッターナイフで整形する
一番難しいところです。丸棒と爪磨きを併用して作業を
してください。僕は、ここを細工して音を出すのに100個
作りました。
歌口の完成
歌口の図ですがこれはあくまで理想です。これに近づけるように頑張ってください。
写真のオカリナは図のような歌口に仕上げてあります。


水で溶いた粘土を塗りオカリナを貼り合わせる
ここはたっぷりつけてください。張り合わせたとき
にじみ出てくるくらいがちょうどいいです。

音階作り
ここからは音階作りです。吹くかまえをして指の位置を確認します。
自分の好きな位置で良いのですが、両親指の位置は、歌口から、
35mm以上離します。右手小指は端から30mm以上離します。

図のようにドリルの刃で指穴を開けていきます。粘土が入っても
大丈夫です。乾燥するにしたがって出てきます。
指穴完成
音を出してみましょう。ド音 を吹くかまえで音を出してください。
そのときシ音もしくはシ♭音がでていればOKです。それ以上
低い場合は捨て穴を空けます。捨て穴は3mmです。この場合は
各指穴が少し大きめになることと、最高音が出にくくなることを
覚悟してください。反対にこの時点でド音がでていると乾燥した
ときに音が上がってしまいますのでニ長調のオカリナを作ることになります。

吹きやすくすることと見た目をよくするため整形します。
カッターナイフで吹き口・指穴など吹きやすく整形。
特に右手人差し指と中指はそれぞれ2つづつ穴を押えるので
うまくカットしてください。
カッターナイフは、刃をいっぱいに出して作業すると刃のしなりが
粘土にマッチしてうまくいきます
りんごの皮むき器で見た目をよくするため整形。

もっときれいにしたい場合は大きなスプーンの裏
を使って一生懸命にこすります。

これで出来上がり。あとは焼くだけです

乾燥させます。日陰で3日間位置きます。早く乾燥させるとひび割れの原因になります。
音階の微調整
音階の微調整ですが、たとえばド・レでレが高めの場合、エポキシボンド1分を使いドの
穴の周りを塗ります。低めの場合は、細工用カッターナイフでドの穴の周りを削ります。