このレコードは、昨年末名古屋市新栄町の雲竜ビルで行なわれてレコード・フェスタで手に入れたもので、ジェリー・マリガン・クァルテットに大好きなチェット・ベーカーが参加しているので迷わず買いました。さっそく聞いてみたところ「スターダスト」や「オーニソロジー」等スタンダード曲の選曲も良いし、チェットのトランペットとマリガンのバリトンは絶妙のアドリブ演奏を展開していて気に入りました!ちなみに史上名高いジェリー・マリガンのピアノレス・クァルテットは1952年に結成されましたが、わずか1年で解散してしまいました。その2年後再びピアノレス・クァルテットを再結成しましたが、チェット・ベーカー退団後のマリガンクァルテットはサウンド的に冴えないようでした。しかし1957年ニューヨークで5年ぶりにチェット・ベーカーと再会しこのアルバムがレコーディングされました。
このレコード(10インチ盤)は、クール・ジャズの先駆者として有名な白人アルト・サックス奏者のリー・コニッツが、ストリービルというマイナー・レーベルに録音した傑作アルバムです。リー・コニッツは初めパーカー派のアルト奏者でしたが、20歳の頃レィニー・トリスターノと出会い、その独自のスタイルを確立したミュージシャンでクールなコンセプトが売り物です。ちなみにこのレコードのオリジナル盤はかなり高価みたいでコレクター垂涎盤でしたが、2001年に10インチのオリジナル仕様で完全復刻されました。早いテンポで演奏されるB.1の「ローニーズ・チューン」とグリーンのジャケットが“VERY GOOD!”です。
このレコードは、ウエスト・コーストを代表する白人トランペッター、チェット・ベーカーの初リーダー・セッションが収められてます。この「チェット・ベーカ−・カルテット」は、本国アメリカで10インチ盤でしか発売されてなくてコレクター垂涎の“幻の名盤”とされていましたが、1998年日本で再復刻さたれました。私はその事を本で知り欲しくてあちこち探しましたがなかなか見つけれず半ばあきらめかけていたところ、最近名古屋のジャズ喫茶に行った帰りチラッと寄った某中古レコード店で偶然見つけ手に入れたものです。さっそく家に帰ってレコード盤に針を下ろしたら、やはり評判どうりの良い演奏でした。しかもジャケットもオリジナルでカッコいいです!
このアルバムは、レスター・ヤング、デクスター・ゴードン、ジョン・コルトレーン等の影響を受けたテナー・サックス奏者のブッカー・アーヴィンがマイナー・レーベルのキャンディドに録音した傑作アルバムです。ブッカー・アーヴィンはテナーマンを多く輩出したテキサス州の生まれで、テキサス出身のテナーマンらしくパワフルで男性的なブローが特徴です。代表作として「ザ・ソング・ブック」「ブルース・ブック」「ザ・スペース・ブック」等の自分の名前(ブッカー)をもじったアルバムを残してますが、わずか39歳の若さで亡くなってしまい惜しまれます。
このアルバムは、アート・ブレーキー&ジャズ・メッセンジャーズ等の活躍で有名な名トランペッターのケニー・ドーハムが、幻のレーベル“Jaro”に吹き込まれたコレクター・アイテムの名高いアルバムです。(別名“THE ARRIVAL OF KENNY DORHAM”とも言われてます) この時期(1960年)のドーハムは絶頂期でメロディアスで美しいトーンを売り物に「クワイアット・ケニー」「マタドール」「ウナ・マス」等の多くの名盤を録音してます。
このレコードは、1961年に初来日し日本にファンキー・ブームをもたらしたアート・ブレーキー&ジャズメッセンジャーズが1988年にサンフランシスコのジャズ・クラブ「キーストン・コーナー」で録音したライブ・アルバムで、当時驚異の新進トランペッターと騒がれたウイントン・マルサリスの圧倒的なプレーがフィーチャーされてます。御大アート・ブレーキーの下で伸び伸びと吹くウイントン・マルサリスのトランペットは、素晴らしいです。
このレコードはジョン・コルトレーンのレギュラー・カルテットからマッコイ・タイナー、エルビン・ジョーンズが抜けた後、新しいカルテットによってニューヨークのビレッジ・ヴァンガードで録音された傑作ライブ盤です。コルトレーンは1961年11月にもビレッジ・ヴァンガードでエリック・ドルフィーを加えたクインテットで「ライブ・アットザ・ヴィレッジ・ヴンガード」という有名なアルバムを録音してますが、このアルバムも「ライブ・アットザ・ヴィレッジ・ヴンガード」に勝るとも劣らない素晴らし内容だと思います。ちなみに私はこのレコードをジャズを聞き始めた頃(24年前)1500円で買いました。最初聞いた感じがすごく難解だったので買って失敗したと思いましたが、何度か聞いているうちにだんだん解るようになり、今では大好きなアルバムの一枚です。コルトレーンとファラオ・サンダースのフリーキーで壮絶な演奏が堪能できます。
このレコードは、36歳の若さでこの世を去ったエリック・ドルフィーのラスト・レコーディングが収められています。エリック・ドルフィーは、ジョン・コルトレーンのコンボに参加した頃から前衛ジャズを演奏し始めアルト・サックス、バス・クラリネット、フルートといった3種類の楽器を上手に使い分け、それぞれの楽器の特性に合わせ違うスタイルで演奏を行なっています。私はどの楽器の演奏も聴く価値があると思いますが、なぜかバス・クラリネットを演奏するドルフィーが好きです。ジャズではあまり使われないバス・クラリネットの可能性を徹底して追求し完璧に演奏するドルフィーは、たぐい稀な天才としか言いようない気がします。ちなみにこのアルバムでも冒頭のセロニアス・モンク作曲「エピストロフィー」をバスクラで素晴らしい演奏をしています。それからアルバムの最後にドルフィー自身の貴重な声も録音されています。 このレコードはウエスト・コースト・ジャズを代表する白人アルト奏者のアート・ペッパーがタンパに残したアルバムで有名なラテン曲の「ベサメ・ムーチョ」の名演が収録されています。このラテンの名曲「ベサメムーチョ」はメキシコの女流ピアニストのコンスエロ・ベラスケスが1941年に作った曲でトリオ・ロス・パンチョスが大ヒットさせてますが、ジャズ演奏ではこのアルバムが「ベサメ・ムーチョ」決定盤だと言っても過言ではないと思います。やはり、タンパと言えば「ベサメムーチョ」「ベサメムーチョ」と言えばタンパと言われるほどこのタンパの「ベサメ・ムーチョ」は素晴らしい演奏内容でして絶頂期のアート・ペッパーの絶妙なプレイを心ゆくまで堪能できます。
ART PEPPER QUARTET
ART PEPPER
Side A
1.ART'S OPUS
2.I SURRENDER DEAR
3.DIANE
Side B
1.PEPPER POT
2.BESAME MUCHO
3.BLUES AT TWILIGHT
4.VAL'S PAL
アート・ペッパー(as)
ラス・フリーマン(p)
ベン・タッカー(b)
ゲィリー・フローマー(ds)
1956年11月23日ハリウッドにて録音