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 身近な草木を使って
草木染めを楽しみましょう
☆ この資料は、暮らしの手作り工房”ちゃるま”のオーナー、水野美代子先生
のご好意により公開するものです。
草木染めは「勘とこつの世界」で奥が深く、狙った色合いが出せるようになる
には、試行錯誤を重ね、それをきちんと記録しておくことが大切です。ここで
ご紹介することは、基本中の基本だそうです。
先生は、草木染めだけではなく広範囲の知識と技能をお持ちです。少しでも
早く、自分の気に入ったものにしたいと思われる方は、先生のお力を借りられ
ることが近道だと思います。
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 染めをする前に
 草木染めに向いている布や糸
《天然繊維》
動物繊維・・・シルク，毛
植物繊維・・・木綿，麻
精錬（せいれん）
布や糸は、染める前にのりやゴミを取り除かないと、汚れが出てきたり、
染まらなかったりします。
のりやゴミを取り除く為にする作業を精錬と言います。
《方法》 熱い湯の中で、一晩漬けておいてから石鹸でよく洗い、丁寧に
すすぎます。
前処理
木綿は、染まりにくいものが多いので、よく染まるように前処理をしましょう。
《豆汁処理》・・・タンパク質を布や糸に付けて染めやすくします。
①大豆１００ｇを水に一晩浸す
②１リットルの水を入れて、ミキサーにかけ、布でこす
③こした豆汁を水で薄め、布や糸を浸し乾かす
媒染剤（ばいせんざい）
草や木を煮出して染めると色が付きますが、しばらくすると消えたり，
色が変わってしまったりします。
媒染剤は、布や糸に色を発色させたり、止めたりする為に使います。
その種類により、いろいろな色を発します。
《種類》 灰，ミョウバン，酢酸銅（さくさんどう），木酢酸鉄（もくさくさんてつ）
染料
繊維
| 天然繊維 |
植物繊維 |
木綿，麻，こうぞ |
| 動物繊維 |
絹，羊毛 |
| 化学繊維 |
再生繊維 |
レーヨン，キュプラ |
| 半合成繊維 |
アセテート，プロミックス |
| 合成繊維 |
ナイロン，ビニロン
アクリル，ポリエステル |
《染色用語》
| 浴 |
染色工程で使用する液体のこと |
| 染材 |
染料にするもの |
| 被染物 |
染めようとするハンカチ、Tシャツなど |
| 抽出液 |
染材を煮出して作った液 |
| 浴比 |
被染物に対する浴の量 |
| ＯＷＦ |
被染物に対する媒染剤、助剤の濃度 |
| 精錬 |
被染物が、ムラになったり、シミになったりしないように、染める前に糊や不純物を取り除く工程をいう |
| 濃染処理 |
タンニン処理・・・タンニンの多い植物で先に染める
豆汁処理 ・・・タンパク質を付けて染まり易くする
カチオン処理・・・化学薬品の処理剤 |
媒 染
植物による染色は、一部を除いて、そのままでは染まったように見えても、
水洗いをすると色が流れてしまったり、すぐ退色してしまったりします。そこで、
染料を繊維に固定させ、発色させる為に媒染と言う作業をします。
| 灰 |
ツバキ，ヒサカキ，マキ，サワフタギ
生葉を白くなるまで焼き、この灰の５倍の熱湯を加え１日置き、上澄みを取る。 |
| アルミ媒染 |
濃色・・・酢酸アルミ １０％ｏｗｆ
淡色・・・酢酸アルミ ５％ｏｗｆ
（みょうばん，焼きみょうばん） |
| 銅媒染 |
濃色・・・酢酸銅 ５％ｏｗｆ
淡色・・・酢酸銅 １％ｏｗｆ
（硫酸銅<劇>） |
| クロム媒染 |
濃色・・・酢酸クロム ５％ｏｗｆ
淡色・・・酢酸クロム １％ｏｗｆ
（クロムみょうばん）
加熱しながら媒染する |
| 鉄媒染 |
濃色・・・木酢酸鉄 １０％ｏｗｆ
淡色・・・木酢酸鉄 ５％ｏｗｆ
（硫酸第一鉄，塩化第二鉄） |
| 錫（すヾ）媒染 |
濃色・・・錫酸ナトリウム ５％ｏｗｆ
淡色・・・錫酸ナトリウム １％ｏｗｆ
（塩化第一錫<劇>，塩化第二錫<劇>） |
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